学校長より

 

校長からのメッセージ

            「ようこそ久喜高校ホームページへ」



                  第33代校長  大久保 智久 

  本校は、大正8年(1919年)に、「久喜実科高等女学校」として創立され、2年後の大正10年に県に移管され、県下4番目の「県立高等女学校」となりました。その後、昭和24年(1949年)に、現在の「埼玉県立久喜高等学校」と校名変更し、現在に至っています。卒業者数も創立以来、約27,000人を数え、平成30年度に創立100周年を迎えた歴史と伝統、実績のある女子高校です。

 ところで、「伝統がある」とは、どのようなことでしょうか。

 ○社会に出たとき、職場や地域で活躍している頼りになる先輩がたくさんいて、力になってくれる。

 ○四季折々の花々が咲き、樹齢数十年の木々からの木漏れ日の中、日本庭園を散策できる。

 ○古くからの不思議な部活動がある。(学校の不思議がある?)

 ○学習活動はもちろん、部活動でも、県大会、関東大会、全国大会出場など、優秀な成績を出すことが当たり前になっている。

 ○体育祭・文化祭などの学校行事や、駅前コンサート・観桜会などの地域貢献のボランティア活動に、異性の目を気にすることなく、全力で取り組むことが当然のことと考えられている。

 

 学校では、先輩が成し遂げたことは、後輩の自分にもできると考えます。周囲がみんなできると思って取り組むから、自然に結果もついてくるのです。その実績の積み重ねが伝統校なのです。 

 本校では、「高い志」と何事にも自己の可能性に「挑戦する気概」を持たせ、変化の激しい令和の時代をたくましく、しなやかに生きる女性を育てるため、以下の目指す学校像を定めました。 

「地域の貢献する伝統校として、豊かな人間性と教養、たくましさを備え、社会で活躍できる生徒を育てる」 

 この学校像を実現するため、尊敬し合い、助け合い、成長し合う教職員集団が、教育に対する情熱と使命感を旨に、全人教育に取り組んでまいります。 

 ぜひ、一度訪れて、久喜高校の良さを実感していただければ幸いです。

 

 

                       令和2年4月   

 

 

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校長ブログ

【校長ブログ】(中学生・保護者の皆さんへ) 第4回学校説明会あいさつ

○校長の大久保です。12月5日は、たくさんの方にお越しいただき、ありがとうございました。当日の挨拶を、少し文章を補足して整え、掲載します。皆さんの進路決定に役立てば幸いです。

 

○皆さん、おはようございます。校長の大久保と申します。

 本日は、本格的な寒さが到来する中、お越しくださりありがとうございます。今日皆さんと出会えたご縁に感謝いたします。

 

○この後、学校の雰囲気や生徒の様子などは、担当の教員や、生徒会長をはじめ生徒の皆さん、OGの方からお伝えいたします。本日の説明会への参加が、不安の解消ややる気を出すために、少しでも役立てばよいと考えています。

 

○私からは、教職員の様子が分かるエピソードを紹介いたします。

11月26日に「教育相談研修会」を実施いたしました。具体的には、不登校になってしまったなど世間一般で高校生にありがちな事例を取り上げ、注意すべきポイントや視点、解決策、手続きなどをグループに分かれて協議し、その後全体で共有するものです。グループ協議では、様々な意見が熱く語られ、時間をオーバーしてしまいました。こうした研修で、教職員の力量を高い方に引き上げるとともに、実際の課題に対してもチームで協力しながら対応できるスキルを養っています。

 

○さて、受験勉強については、この後、国語、数学、英語の教科担当者からお伝えするので、心構え的なことをお話しします。

 

 (1)「私は本番に強い」

 私がある進学校勤務で担任のとき、教室の黒板の上に「わたしは本番に強い」と大きな文字で掲示しました。生徒たちは1年間勉強しながら、「わたしは本番に強い」を心に刷り込んだのです。本番に強いかなんて、自分で信じているかどうかだけです。ならば、自分で信じればいいのです。皆さんも机の前に貼って、いつも目の片隅で見るようにしましょう。

 

 (2)今の教材を信じる

 焦ってくると、もっといい参考書があるのでは、問題集があるのではと手を付けがちです。でも、高校受験の出題範囲なんてたかが知れているのです。1つの単元で試験に出せる内容はごくわずか。重要ポイントなんて僅かなものです。だから、新しいものに手を出すより、慣れたものを繰り返し勉強して、定着率を高めた方が良いのです。

 

 (3)ケアレスミス対策

 受験のテクニックも大事。模擬試験のとき、問題を1番から始めていませんか? 不正解です。初めにすべての問題を確認してから、確実にできる問題から解くのが正解です。また、いつも間違える癖を把握して、克服しておくことも大事。計算間違いしやすいとことかスペルや漢字間違いとか。そして、試験で問題を解くのと、家で問題集を解くのと一番の違いは何だと思いますか? それは時間制限です。試験では時間が限られているのです。だから、家で問題を解くときは、必ずストップウォッチを用意して、制限時間を設けて解きましょう。

 

○それでは、本日の説明会への参加が、皆様にとって実りのあるもとになることを願って、挨拶といたします。本日はよろしくお願いいたします。

 

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【校長ブログ】(中学生・保護者の皆さんへ) 第3回学校説明会あいさつ

○校長の大久保です。11月7日は、たくさんの方にお越しいただき、ありがとうございました。当日の挨拶を、少し文章を補足して整え、掲載します。皆さんの進路決定に役立てば幸いです。

 

 

○皆さん、おはようございます。校長の 大久保 智久 と申します。

 本日は、本校に、お越しくださりありがとうございます。今日皆さんと出会えたご縁に、感謝いたします。

 

○学校の雰囲気や生徒の様子などは、4校時の授業見学やこの後の各係からの説明、また、生徒会本部の皆さん、音楽部、吹奏楽部の皆さん演奏等でお伝えいたします。私からは、教員の様子が分かるエピソードをお話しします。

 久喜高校が目指すもの、それは、学校案内の4~5ページにあります「なでしこプラン」に集約できます。(ちなみに「なでしこ」は久喜高校の象徴で、校章のモチーフにもなっています。)特に育成方針の「真の生きる力をつけるため、勉強も部活動もあきらめない総合力重視の女子校を目指す」というところです。このプランを作成するため、「そもそも学校って何だろう」「久喜高校が目指すべきものは何だろう」と、学校の理念に立ち返って、2年間、熱い議論を重ねたのです。

 

○さて、受験生の皆さんは、11月に入りいろいろと気持ちが焦ってくるかと思います。そこで、勉強時間の使い方のコツを3つお話しします。キーワードは「気楽にいつでも勉強」です。

 (1)具体的な勉強内容まで計画する

 机の前に座っても、勉強がなかなか始まらないのは何をやってよいかわからないからです。時間を有効に利用するためには、この時間は「数学の2次方程式の問題を解く」というように、具体的な計画することが大切です。

 (2)自分の集中できる時間を見極める

 人によって集中できる時間の長さは違います。特に苦手科目は長続きしないし、なかなか取り掛かれません。私は、いろいろな作業を15分間単位で行っています。いやな仕事も、とりあえず15分間なら頑張れます。とりあえず、手を付けることが大切なのです。皆さんも、苦手科目は、まず15分間勉強してみてはいかがでしょうか。

 (3)すき間時間の活用

 勉強しようと思うと、気が重いですよね。私もそうです。でも、勉強は机の前に座らないとできないものではないのです。まとまった時間を確保しないとできないものでもありません。こうした思い込みを捨てましょう。トイレでも、お風呂でも、ご飯ができるのを待つ時間でも、ほんの5分間でもできる勉強はあります。

 皆さんの勉強の中で、基本である中学校の授業が最も重要です。そこで、授業開始1分前に、今日やることの予習をしたり、前回の復習をしたりしてはどうでしょうか。こうしないと勉強できない、という決めつけは間違っています。いつでも、どこでも勉強はできます。いろいろ工夫して、すき間時間で勉強すること楽しんでください。

 

○さて、保護者の皆さまは、コロナウイルスの影響で、例年と違う高校入試に、焦りや不安がおありかと思います。ただ、不安はマイナス材料にしかなりません。不安に対抗するため、毎日、お子様と今日できたことを数えていきましょう。今日は説明会でいいことを聞けたとか、○○を勉強したとか。

 

○それでは、本日の説明会への参加が、皆様にとって実りのあるもとになることを願って、挨拶といたします。本日はよろしくお願いいたします。

 

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【校長ブログ】(生徒の皆さんへ) 「自分の結果に責任を持つ」

 私は本が嫌いではありません。と言って、それほど好きでもありません。高校生になるまではほとんど本を読みませんでした。それでも、記録している範囲で今までに6,500冊くらいは読んでいます。そのうち、自己啓発本は好物です。

 多くの自己啓発本でよく出てくる主張のひとつは、「自分の人生に責任を持て」みたいなこと。「自分を取り巻く現状のすべてが、自分の選択の結果だ」というのです。高校生の皆さんから「そんなはずはない」という声が聞こえてきそうです。親は選べないし、持って生まれた体質や性格は選べません。それでも、1日何百回×365日×十数年=総選択回数、皆さんは選択をし続けてきたのです。起きる・寝る、歯を磨く・磨かない、勉強する・ゲームをする、昆虫に興味を持つ・洋服に興味を持つ、親に逆らう・素直に聞く、etc。ほかの選択がなかった、ほかのやり方がなかったとは言えないでしょう。

 自分を取り巻く現状を自分の責任だと覚悟することで、自分の意志として、自分の人生を選択できるようになります。惰性で選んでいた選択肢に慎重になります。そして自分で選んだ以上、当面は全力で当たるしかないのです。

 この話の別の側面は、「他人のせいにしない」ということです。

 生徒の皆さんに分かりやすい例は、高校選択でしょう。そして、高校からの進路選択です。皆さんの年代では、保護者の影響はとても大きいと思います。それでも最終的には自分で決定しているのです。どうしても嫌だったら受検拒否だって出来ましたよね。皆さんが本校の生徒である以上、自分で選択しているのです。

 将来に向けてはどうでしょうか。コロナ禍の中、ますます進路選択は難しくなっていますね。どの選択が正しいのか、正解は誰にも分かりません。そもそも、正解なんて無いかも知れません。だからこそ、自分で決めるしかないのです。

 最後に、最も大切なことを書きます。自分で決断して選択した選択肢がうまくいかなかったら、新しい決断をすればよいのです。人生の総決算は死ぬ瞬間まで分かりません。いつだってどの方向にだってやり直しはできます。その時々で、ベストと考えられる選択をするだけなのです。

 

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【校長ブログ】(生徒の皆さんへ) 「良かった。良かった。」

 以前、「世の中はものの見方次第」という話を書きました。見方を変えることで、見える世界が違ってくるという話です。柔軟な見方をすることで、人間は自由になれるのです。ですが、実行するとなると大変難しい。特に、親しい相手ほど甘えてしまいます。

 私も家族とひどい喧嘩をして嫌になってしまうことはよくあります。弱いです。もし別の人間だったら、違う性格だったらとか思います。そんなときは妄想ついでにこの人が死んだらどうだろうか、と妄想します。細かく妄想します。

 その人が病気になって、あるいは交通事故で、病院に駆けつける。医者から治らないと宣告される。亡くなってお葬式をあげる。親しい人からお悔やみを言われる。家に戻っても、その人がいた場所がぽっかりと空いている。呼びかけてもその人は答えない。遺品だけが残っている。いなくなったらどうなるのか、丁寧に細かく妄想してください。

 その人が、掛け替えのない存在であることがすぐにわかります。

 日常生活では、魔法の言葉でものの見方を変えます。

 何かトラブルだな、と思うような事態が起こったとき、「良かった。良かった。」と口に出して言います。「トラブルなのに、なんで!」と思うかも知れませんが、とにかく口に出して何度も言うのです。そうすると脳は「良かった理由」を探し始めます。「良かった」を前提にその続きを埋めようとするのです。

 ・テストの点数が悪かった。→良かった。良かった。できないところがはっきりした。

 ・転んでひざを擦りむいた。→良かった。良かった。命にかかわるケガでなかった。

 ・電車に乗り遅れた。→良かった。良かった。落ち着いて計画的に行動しろという戒めだ。

いかがでしょうか。トラブったら「良かった。良かった。」です。

 

 

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【校長ブログ】(中学生・保護者の皆さんへ) 第2回学校説明会あいさつ

○校長の大久保です。9月26日は、雨の中、たくさんの方にお越しいただき、ありがとうございました。当日の挨拶を、少し文章を補足して整え、掲載します。皆さんの進路決定に役立てば幸いです。

 

○皆さん、おはようございます。校長の 大久保 智久 と申します。

 本日は、足元の悪い中、お越しくださりありがとうございます。今日皆さんと出会えたご縁に、感謝いたします。

○さて、受検生の皆さんは、時期が迫る高校入試に関して、不安や焦りがあると思います。そこで、役立つテクニックお話しします。それは、「心配や不安は百害あって一利なし」という真理です。不安や心配では何も解決しません。逆に、自分の力が十分発揮できなかったり時間を無駄にしたりします。その解決策が「不安解消ノート」です。ノートに思いつく限りの心配・不安を書いていくのです。心を悩ます「漠然とした不安」は、文字にすることで、自分が何に悩んでいるのか具体化できます。それだけでも心はスッキリするのです。さらに対策が思いつくものはそれを追記します。対策が思い浮かばない心配事は「ノートに書いたからもう忘れる」と自分に言い聞かせてノートを閉じます。一度試してみてください。 

○学校の雰囲気や生徒の様子などは、このあと各係や生徒諸君からお伝えいたします。ここでは教職員のイメージが分かるエピソードを一つお伝えします。 

○コロナウイルスの影響で本校も体育祭、文化祭を中止せざるを得ませんでした。しかし、生徒にとっては様々な経験・学習の機会であり、青春の1ページを飾る思い出の場面です。そこで、生徒会担当の教職員を中心に、何か代替行事ができないかと、6月ごろから生徒とともに検討をしてきました。その結果、9月30日、10月1日に、非公開で「なでしこ祭」を開催することになりました。球技会と体育祭と文化祭を合わせたような行事です。テレビ会議システムを活用し、初日は開祭式と音楽系部活動の演奏・文化部系の作品展示を教室にライブ配信しました。2日目の午前は学年別の球技会で、これも学年別に試合をライブ中継し、試合以外のクラスは教室で応援です。午後は、学年別のダンス発表で、さすがにこれは全校生徒が校庭に集合して短時間で行いました。生徒に活動の場面を提供したいという教職員の熱い思いが、導いた結果でした。 

○次に、受検生の皆さんに、勉強対策のアドバイスをします。

 (1)過去の定期考査問題は、弱点解決の切り札

 中学3年間の勉強をまとめるのは大変なことですが、当然、今まで勉強してきたわけです。その中で特に重要なことは、当然、定期考査で試されているのです。だから、過去の自分の定期考査で、できたところを覚えているか確認し、できなかったところは復習して苦手部分を克服するのが近道です。効率的に自分の苦手部分が明確にわかるのが、過去の自分の定期考査なのです。

 (2)受験用の問題はまぜこぜで!

 定期考査ができるのに実力テストができない人いませんか?定期考査は範囲が決まっているので、解答に必要な用語や公式に限りがあります。でも高校入は中学3年間の全範囲なので、どの部分の用語か、公式か、検索ができないのです。この検索の練習が重要なのです。

 実力テストに弱い人は、入試の過去問や範囲混ぜこぜの問題集で、検索を意識して練習しましょう。

 (3)暗記法

 受験では暗記が重要です。いろいろな方法がありますが、ポイントはインプット4割、アウトプット6割です。「全部頭に入れるまでは、思い出す練習はしない」というのは最悪です。思い出す練習こそ暗記です。私が得意なのは、睡眠学習です。枕もとに覚えたいことのメモを置いて、まずは見ずに思いだします。忘れていたら、メモを見ます。また、初めから思い出します。これの繰り返しです。気が付いたら寝ています。そうすると、夜のうちに覚えています。これは大脳生理学的に正解なのです。脳は寝ているうちにその日にあったことを整理しているのです。暗記には睡眠が必要ということです。せっかく覚えても睡眠前にゲームをやっていると、ゲームの内容が上書きされてしまいます。 

○さて、保護者の皆さまは、コロナウイルスの影響で、焦りや不安が一層高まっていることと思います。ただ、始めにお話ししたように、保護者の皆さまも「不安解消ノート」をぜひお試しください。

○それでは、本日の説明会への参加が、皆様にとって実りのあるもとになることを願って、挨拶といたします。本日はよろしくお願いいたします。

 

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【校長ブログ】(生徒の皆さんへ) 世の中はものの見方次第

 前回と同じ、ディール・カーネギー 『道は開ける』にこんな話がありました。

「夫に従って、異国の砂漠に転居した夫人は、周囲と言葉が通じず、その牢獄のような環境に幻滅して、父親に悲しみの手紙を送った。父親からの返事の手紙は、たった2行だった。『監獄の鉄格子から、二人の囚人が外を見た。一人は地面のぬかるみを見た。もう一人は星を見た。』」この手紙の原点は、フレデリック・ラングブリッジ(1849-1923)の言葉です。

 同じ環境にあっても、一人は絶望を見つけ一人は希望を見つけています。二人には同じものが見えていたはずなのに、です。父親の手紙を受け取った夫人は、その内容に感じるところがあり、現地の言葉を覚えて地域の人と交流したり、砂漠の自然や文化に興味を持ち研究を始めたりして、充実した生活を送ったようです。

 ものの見方について、もう一つ。皆さん、今日は食事をしましたか。体に痛みはありませんでしたか。学校に通学しましたか。歩けましたか。電車は時刻どおり運行しましたか。教科書や文房具はありましたか。それは「当たり前」のことですか。

 『勉強大全』の著書でクイズ王の伊沢拓司氏は、高校時代にアルバイトをして、自分の学費や文具、衣類、食費に充てていたそうです。友人と話をする中で、家の環境がほかの人とは違うと知ったそうです。家庭によって「当たり前」は違うのです。

 この世は不条理です。人によって環境は違います。そこは嘆いても変わりません。しかし、今、自分が享受できていることに関しては、決して「当たり前」ではありません。必ず誰かの行為によって生み出されたものです。以前の職場でとても自己中心的な人物がいて不愉快な思いを何度もしました。いつも周囲に不満を発散していました。この人は誰にも「感謝」することなく、文句を言いながら人生を終わるのだろうな、と思うと哀れで腹も立たなくなりました。良い反面教師です。

 皆さんは、「不満」に満ちた人生を送りますか。「感謝」に満ちた人生を送りますか。

 

 

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【校長ブログ】(生徒の皆さんへ) あるものに感謝し、とことん使おう

 私は通勤の車の中で、ディール・カーネギー 『道は開ける』のオーディオブックを聞いています。先日こんな話がありました。ボーギルド・ダール(Borghild Margrethe Dahl 1890-1984)という女性は、右目が見えず、左目も傷があって小さな隙間からしか見ることができません。本を読むときも、まつ毛が付くほど近づけないと見えないらしかったのです。

 しかし、特別扱いを嫌った彼女は、友だちと石けり遊びをするため、他の子が帰ってから、地面に腹ばいになって印を見つけて回り、全部覚えたそうです。そうして、友だちと遊んだのです。

 私はここまで聞いたとき、運転中にもかかわらず、泣きそうになりました。その後、彼女はミネソタ大学の文学士とコロンビア大学の文学修士という2つの学位を得たそうです。最後には、サウス・ダコタ州のオーガスタ・カレッジの新聞学と文学の教授となりました。そして、1943年、52歳のとき、手術によって以前の40倍も見えるようになりました。目が見えるようになった彼女にとっては、食器洗いの洗剤の泡も、ありふれた雀が飛ぶ姿も、心躍る美の世界だといいます。

 彼女は他の人と同じことをするために、何倍の努力をしたのでしょうか。子どものころ、どれだけいじめられたのでしょうか。どれだけの反対を押し切り、努力し、2つの大学を修了したのでしょうか。目が見えた時の感動は、どれほどのものだったのでしょうか。

 私は、彼女の崇高な魂に感動するとともに、自分の恵まれた状況に感謝しつつ、それを使いこなしていない自分の怠慢を後悔しました。もっともっとやれることはあるのです。

 生徒の皆さんは、この話に何を感じたでしょうか。

 

 ※ボーギルド・ダール『私は見たかった』(邦訳1990 ダイナミックセラーズ)絶版

 

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【校長ブログ】(中学生・保護者の皆さんへ) 第1回学校説明会あいさつ

○校長の大久保です。8月29日は、酷暑の中、たくさんの方にお越しいただき、ありがとうございました。当日の挨拶を、文章として整え掲載します。皆さんの進路決定に役立てば幸いです。

 

○令和2年度 第1回学校説明会 校長あいさつ

 

○皆さん、おはようございます。校長の 大久保智久 と申します。

 本日は、酷暑の中、お越しくださりありがとうございます。今日皆さんと出会えたご縁に、感謝いたします。

○受検生の皆さんは、2月ごろからのコロナウイルスの影響で、心配や不安な状況かと思います。保護者の皆さまにしても、例年と違う状況で、同じ気持ちではないでしょうか。このあと、教職員や生徒諸君から本校の様子を詳しくお伝えします。少しでも役立てばよいと考えています。

○私からは教職員の様子についてお話しします。コロナウイルスの影響で臨時休業だったなか、公立高校では授業をネット配信しようということになりました。本校では早速プロジェクトチームを立ち上げたり、ネットがない人用チームを立ち上げたり、ルール作りをしたりして、100本以上の動画を配信しました。ここまでは、並みの進学校ということですが、実は動画制作にかかわったのは教職員の6割程度。得てして、パソコンに強い教員に任せてやってもらおう、ということになりがちですが、本校では教職員同士で教え合いながら、多くの者が「生徒に何かできないか」という思いで取り組みました。かくいう私も、今まで無かった校長ブログを立ち上げて、4月15日から学校が始まる6月1日まで、48日間休まず勉強法や課題解決のヒントなどを書き続けました。よろしければ、ブログもご覧ください。

○せっかくの機会ですので受検生の皆さんにアドバイスをします。今は時間が限られていますから、3つだけ。

 (1)受験はアウトプットです。

 英単語を書くとか、年表を読むとか、これだけやっても点数になりません。頭から出てこないと意味がないのです。頭に入れることと頭から出すことは別のことです。ここが分かっていないと失敗します。だから受験勉強するなら、過去問が一番いいのです。過去問を何回も解いて、頭から出すようにするのがいいのです。

 (2)公立高校の入試は教科書から出題される。

 公立高校の入試問題は教科書から出題されます。教科書以外から出したら、猛烈は抗議を受けます。だから、受験勉強は、皆さんが中学1年生の時から取り組んできた教科書にあるのです。「受験勉強」という特別な勉強があるわけではありません。

 (3)最も大事な秘訣を教えます。勉強は「楽しく」が鉄則です。いやいや勉強しても絶対に身につきません。「英単語1つ覚えた。1点増える。数学の問題が解けた。2点増える。」こんな風に楽しみながら、自分のできることを増やしていきましょう。できないこと足らないことを嘆いてはいけません。

○さて、保護者の皆さまも、コロナウイルスの影響でいろいろと予定が狂ってしまったのではないでしょうか。例年とは違う状況になって、焦りや不安が一層高まっていることと思います。「できるだけ早く決めて!」というのが本音かもしれません。ここで高校校長の立場から一つ情報提供をいたします。中学校と違って、高校の場合、入学してからの転校はかなりハードルが高いです。志望校選び大変なことと思いますが、お子様の悔いの無いように、十分話し合って決めていただければと思います。

○それでは、本日の説明会への参加が、皆様にとって実りのあるものになることを願って、挨拶といたします。本日はよろしくお願いいたします。

 

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【校長ブログ】(在校生・保護者の皆さんへ) 始業式講話

皆さんこんにちは。

2学期が無事にスタート出来て、ほっとしているところです。始業式は、1学期の終業式と同様に、Google Meetを使っての動画配信でした。カメラに向かって一人で話すことには、まだ慣れません。聞いている人の反応が欲しいのは、今の時代、ちょっと贅沢かもしれません。

以下に、その時の講話を掲載します。

 

○生徒の皆さん、おはようございます。校長の大久保です。

 ○始業式の挨拶をしてから約3週間、短い夏休みが終わりました。コロナウイルスの感染者数は増えるばかりですが、何とか2学期が始められました。私にとっては、生徒の皆さんも教職員にも大きな事故がなかったのが、何よりの良い知らせです。

○今日は3点お話しします。

 ○コロナウイルス感染防止

 8月8日に島根県松江市の立正大学付属淞南高校で、寮生活をしていたサッカー部、野球部の生徒を中心に100人を超えるクラスターが発生しました。感染者が数人出ています。学校のような集団生活の場で、感染者との接触があった場合、あっという間に拡大してしまうという事例です。感染拡大防止の困難さをまざまざと見せつけられました。

 皆さんも、今まで以上に感染防止を意識して行動してください。

○学習は自分のために自分で行う

 今更ですが、勉強は自分自身の将来を切り拓くために行うものです。自分の夢を実現する手段です。コロナウイルス感染症の拡大で、埼玉県内でも学級閉鎖や学校閉鎖の学校があります。本校もいつ同じ状況になるかわかりません。でも、自分のための勉強ですから、学校が開校しているか否かにかかわらず、自分で勉強していく覚悟を持ってください。

○学校でなければ学べないこと

 コロナ禍で混乱している今、皆さんが身に付けなければならない能力は何でしょうか。先の見えない時代に何が必要でしょうか。

 知識・技能などの学力はもちろんですが、「考える力」、「計画する力」、「判断する力」、「洞察する力」、「コミュニケーション能力」、「我慢する力」など「高次認知機能」と呼ばれる力が重要なのです。

 この力は、部活動や学校行事等で、さまざまな状況に身を置くことで養われるといいます。学校があるときには、いろいろな活動に積極的に参加して、将来必ず必要になる「高次認知機能」を高めましょう。

 

 

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【校長ブログ】(在校生の皆さんへ) 宿題やってない!

 生徒の皆さん、酷暑の中ですが、元気に過ごしていますか?

 気づけば8月も半ばを過ぎて、夏季休業もあと1週間ですね。夏休みの終わりといえば、「宿題やってない!」イベントです。皆さんの中には、もしかしたらいるかもしれません。

 このイベントの常連だった私にはわかります。今までやってこなかった過去の自分を恨み、暑さのせいにし、部活のせいにし、うざったい家族のせいにし、陰鬱な気持ちになり、急に掃除がしたくなり、「明日朝起きたら宿題が終わってる」なんて夢見てしまうものです。

 ところで、今『「学力」の経済学』(中室牧子)を読んでいるところですが、興味深い話が出てきます。アメリカのペリー幼稚園で行った「非認知能力」を高めるプログラムが、その後の学歴・年収・雇用などの面で長期的に大きな影響を及ぼしたというものです。(位置No.834)ここでいう非認知能力とは、「自己認識(やり抜く力)」「意欲」「忍耐力」「自制心」などです。実験者のノーベル経済学賞受賞者ヘックマン教授は、「誠実さ」「忍耐強さ」「社交性」「好奇心の強さ」-これらの非認知能力は、「人から学び、獲得するものである」と言っています。「自制心」「やり抜く力」については、別の研究者の結果も記述して、重要性を主張しています。

 宿題が十分に残っている人、社会に出てから人生の成功をつかむために重要な非認知能力「自制心」「やり抜く力」が今、問われています! 今、能力を伸ばすチャンスです!

 ひとしきりがっかりしたら、つらい気持ちはちょっと横に置いておいて、残っている宿題の量を紙に書きだして、冷静に確認しましょう。今日からの7日間でやり抜く計画を紙に書いてみましょう。自分の持てる最大限の能力を発揮して、宿題に取り組みましょう。つらい現実に冷静に立ち向かい、努力する行為こそが、将来の自分に最も必要なことなのです。

 泣いても笑ってもあと1週間、やれるだけやってみましょう!

 

 

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